AIが身体に及ぼす影響とは?脳・姿勢・運動不足から考える、今からできる「ホワイトAI術」

AIが身体に及ぼす影響とは?脳・姿勢・運動不足から考える、今からできる「ホワイトAI術」

目次

はじめに|AIは私たちの身体をどう変えるのか?

ChatGPTをはじめとする生成AIが、私たちの生活に急速に入り込んでいます。

文章を書く、情報を調べる、仕事を整理する、アイデアを出す、計算する――これまで人間が時間をかけて行っていた作業を、AIは短時間で処理してくれます。

便利になったことは間違いありません。

しかし、ここで一度考えてみたいことがあります。

「便利になった分、人間は何をしなくなったのか?」

AIの身体への影響というと、「スマートフォンやパソコンを長時間使うことで姿勢が悪くなる」「座っている時間が増える」といった問題を想像するかもしれません。

しかし、それだけではありません。

これから重要になるのが、

「AIによって脳の使い方が変わる可能性」

です。

AIに考える、記憶する、整理する、文章を作るといった作業を任せることが増えると、私たちは自分自身で考える時間が少なくなる可能性があります。

一方で、運動は身体だけでなく、脳や認知機能とも深く関係しています。中高年を対象とした研究では、有酸素運動が実行機能に良い影響を与えることが報告されています。(PubMed)

そこで、これからのAI時代に必要になるのが、私が提案する「ホワイトAI術です。「ホワイトAI」という言葉は少し聞いたことがあるかもしれません。これからAIをどう安全に使っていくかという概念です。


AIが身体に与える影響は「筋肉」だけではない

AIそのものが筋肉や関節を直接悪くするわけではありません。

問題は、AIによって私たちの生活行動が変化することです。

例えば、これまでなら、

「資料を探すために本を読む」
「人に聞くために移動する」
「自分で文章を考える」
「計算する」
「予定を整理する」

といった行動が必要でした。

しかしAIを使えば、その多くを座ったまま短時間で済ませられます。

これは便利な反面、身体活動が減る方向に働く可能性があります。

WHOは、座位行動が多いことと健康上の問題との関連を示しており、成人に対して定期的な身体活動を推奨しています。WHOのガイドラインでは、成人に週150〜300分の中強度有酸素運動、または75〜150分の高強度有酸素運動などが推奨されています。(世界保健機関)

つまりAI時代には、

「仕事が効率化した=身体も健康になった」

とは限りません。

仕事の時間が短くなったなら、その時間を身体活動に振り替えられるかどうかが重要になります。


AIによる「脳への影響」を考える

ここが、これから非常に重要になる部分です。

AIを使うと、私たちは「答えを探す」という作業を簡単に外部化できます。

例えば、

「この文章を考えて」

とAIに依頼すれば文章が出てきます。

「この問題を解決して」

と聞けば、解決策が提示されます。

「何を食べたらいい?」

「どんな運動をしたらいい?」

「旅行の予定を考えて」

こうしたことまでAIに任せられます。

これは非常に便利です。

しかし、人間の脳には、自分で考える、思い出す、比較する、判断する、試行錯誤するというプロセスがあります。

AIにすべてを任せるのではなく、どこまで自分の認知活動を残すのかが重要になります。

ここで「認知的オフローディング」という概念が関係してきます。

これは、記憶や計算、情報整理などの認知作業を、スマートフォンやコンピューターなど外部の道具に任せることを指します。

AIは、この認知的オフローディングを非常に強力にできる技術です。

だからこそ、

「AIを使うことが脳に悪い」

と単純に考えるのではなく、

「AIに何を任せ、自分は何を考えるのか」

を考えることが大切なのです。


「考えること」も身体機能の一部と考える

脳は身体から切り離された存在ではありません。

私たちが歩く、姿勢を保つ、手を動かす、バランスを取る、周囲を見る、判断する――これらはすべて脳と身体が協調して行っています。

特に運動と認知機能には深い関係があります。

2024年の系統的レビュー・メタ解析では、高齢者における運動が白質の構造や認知機能に関連する可能性が検討され、身体運動による白質の指標改善が報告されています。(PubMed)

また、長期間の身体運動が高齢者の認知機能や軽度認知障害・認知症リスクに与える影響についても研究が進んでいます。(PubMed)

つまり、

脳を守るためにも身体を動かす。

そして、

身体を守るためにも脳を使う。

この両方が重要です。


AI時代に増える「身体を使わない生活」

AIによって仕事が効率化すると、将来的にはさらに「身体を使わなくてもできる仕事」が増えるでしょう。

調べる。

書く。

整理する。

計画する。

分析する。

これらの作業をAIが手伝ってくれるようになります。

しかし、人間の身体は「使わないことで能力が維持される」ようにはできていません。

座っている時間が増えれば、日常の身体活動量は減ります。

WHOも、座位行動を減らし、身体活動を増やすことの重要性を示しています。(世界保健機関)

さらに、運動不足は筋肉だけの問題ではありません。

姿勢、バランス、呼吸、循環、睡眠、気分、そして認知機能など、身体全体との関係から考える必要があります。

だからこそ、AI時代の健康対策は、

「AIを使わない」ではなく、「AIを使うことで失われる可能性のある身体活動を意識的に補う」

ことがポイントになります。


今からできる「ホワイトAI術」5つ

ここからが実践編です。

ホワイトAI術とは、

AIに任せるところは任せ、人間にしかできない「考える・動く・感じる・体験する」を意識的に残す生活技術

そして「安全に使う概念」と考えてください。

1.すぐAIに聞かず、まず30秒考える

何か疑問が出たとき、すぐAIに答えを求めるのではなく、まず自分で考えてみます。

「自分ならどう考える?」

と30秒だけ考える。

その後にAIへ質問する。

これだけでも、

自分で考える → AIで確認する

という順番に変わります。

AIを「答えを出す機械」ではなく、「自分の考えを検証する道具」として使うのです。

2.AI作業の途中で必ず身体を動かす

AIを使った仕事は、非常に効率的です。

だからこそ、気がつくと長時間座ったままになる可能性があります。

そこで、

30〜60分に一度は立つ。

歩く。

肩を動かす。

背中を伸ばす。

深く呼吸する。

股関節を動かす。

特別な運動でなくても構いません。

「座り続けない」という意識が重要です。

3.AIから得た情報を「身体で実践する」

AIに健康情報を聞いて終わりにしないことです。

例えば、

「腰痛にはどんな運動がいい?」

とAIに聞いたなら、そこで終了するのではなく、自分の身体を実際に動かしてみる。

呼吸を感じる。

足裏を感じる。

背骨の動きを感じる。

左右差を感じる。

情報を身体の体験に変える。

これがAI時代には重要になります。

4.「人と話す」「自分で感じる」をAIに置き換えすぎない

AIは非常に優秀ですが、人間同士の会話や触れ合い、表情、声の変化、身体感覚まで完全に置き換えるものではありません。

誰かと話す。

一緒に歩く。

運動する。

笑う。

食事をする。

自然の中に行く。

こうしたリアルな体験を残してください。

AI時代だからこそ、人間にしかできない体験の価値は高くなると考えられます。

5.毎日「AIを使わない時間」をつくる

朝の10分。

夜の30分。

散歩の時間。

ストレッチの時間。

この時間だけはAIやスマートフォンから離れる。

そして、

自分の身体を感じる。

呼吸を感じる。

足裏を感じる。

筋肉の緊張を感じる。

今日の身体の状態を確認する。

これは単なるデジタルデトックスではありません。

「自分自身の感覚を取り戻す時間」

です。


50代からは「脳と身体を同時に使う」ことが重要

50代以降になると、身体の変化を感じる人が増えてきます。

「以前より疲れやすくなった」

「歩くことが少なくなった」

「身体が硬くなった」

「姿勢が悪くなった」

「以前ほど運動しなくなった」

こうした変化を「年齢だから仕方がない」と考えるのは早いかもしれません。

もちろん加齢による変化はあります。

しかし、身体活動を維持することは重要です。

2024年の研究では、中高年者における有酸素運動が実行機能に良い影響を与える可能性が示されています。(PubMed)

さらに、運動を中断すると認知機能が低下する可能性についても、2024年の系統的レビューで検討されています。(PubMed)

だから50代からは、

「筋肉を鍛える」

だけではなく、

「脳を使いながら身体を動かす」

という視点を持ってほしいのです。

歩きながら周囲を見る。

バランスを取りながら動く。

呼吸を意識する。

左右の違いを感じる。

音楽に合わせて身体を動かす。

ピラティスなどで身体の位置を意識しながら運動する。

こうした活動は、身体と脳を同時に使う機会になります。


AIに身体を任せない。AIを身体の味方にする

AIはこれからさらに進化していくでしょう。

健康管理、運動指導、食事管理、仕事、学習など、私たちの生活のさまざまな場面にAIが入ってくるはずです。

だからこそ重要なのは、

「AIを使わないこと」ではありません。

AIを上手に使いながら、

人間が本来持っている能力を失わないこと。

動く

感じる

判断する

人と話す

考える

体験する

これらをAIにすべて置き換えないことです。


まとめ|AI時代の健康法「ホワイトAI術

AIは、私たちの生活を大きく便利にしてくれる技術です。

しかし、便利さの裏側で、

「自分で考える時間」

「身体を動かす時間」

「人と接する時間」

「自分の身体を感じる時間」

が減ってしまう可能性があります。

特に重要なのが脳への影響です。

AIに考える・記憶する・整理する作業を任せられるからこそ、分自身で考える時間を意識的に残すことが重要になります。

そして脳と身体は別々ではありません。

運動は身体だけでなく、認知機能や脳の健康とも関係しています。(PubMed)

だから私は、これからの時代に、

「ホワイトAI術」

という考え方が必要だと思っています。

AIに任せる。

でも、人間にしかできないことは自分で行う。

AIで仕事を効率化する。

その分、身体を動かす。

AIから情報を得る。

その情報を自分の身体で確かめる。

AIに答えを聞く。

その前に、自分でも考えてみる。

AIに頭と身体を奪われるのではなく、AIを使って人間の時間を取り戻す。

これが、これからのAI時代に必要な健康との付き合い方なのではないでしょうか。

AIを使うことが問題なのではありません。AIを使うことで「人間が何をしなくなったのか」に気づくことが大切です。

そして今日からできることは、とてもシンプルです。

立つ。歩く。呼吸する。考える。感じる。

この5つを、AI時代だからこそ意識してみてください。

ホワイトAIに対する「AIをどう安全に使っていくかという観点は今回は割愛させていただき

また新たにブログとしてまとめていきたいと思っています。

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この記事を書いた人

延べ3,000名以上に施術
セラピスト・院長としてのスローガン:
「この出会いが、人生の宝になる」

【所有資格】
・理学療法士
・国際中医師
・薬膳アドバイザー
・社会福祉主事
・PHIピラティスインストラクター
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・(株)まごの手 理事
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そのうえで、施術内容をご説明し、ご納得いただいてから施術を始めます。
無理なく進めていきますので、ご不安がある方も安心してご来院ください。

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