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慢性炎症が腰痛を起こす 痛みの連鎖とは?/ サイトカインストームについて

慢性炎症という言葉を聞いたことはありますか?慢性的に炎症している状態は特別なことと思っていませんか?
でも、痛みがあるという多くの人がこの状態にあります。
慢性炎症と急性炎症がどう違うのかも大きなポイントです。
この引き金となったのはコロナ後遺症であるということは多くの論文でも証明されています。
ここに、どうすれば慢性炎症を改善することができるか?解決策も載せてあります。是非、試していただき疑問や不安がありましたらお気軽にご相談ください。
慢性炎症とは何か

炎症の種類は2つ
慢性炎症と急性炎症
慢性炎症の特徴は
長期間(数週間~数)続く
原因は自己免疫疾患、生活習慣病、持続的な感染、ストレスによるもの
例えば
・関節リュウマチ(自己免疫性炎症)
・動脈硬化(血管の炎症)
・慢性胃炎(ピロリ菌などの慢性臓器炎)
・アルツハイマー認知症(脳の慢性炎症)
・コロナ後遺症(長期的炎症)
短期間で起こる防御反応
急性の特徴は
原因は感染、外傷、アレルギー反応など
例えば
・外傷
・虫刺され
・風邪(但し、近年はコロナ感染と混合型になっている)
(Zhang et al.2021)
慢性炎症と急性炎症の違い
炎症が続くと
①筋肉や関節組織が破壊
②神経が過敏になる(閾値が下がる・中枢神経の感作)
③免疫システムの異常が起こる
慢性的な炎症で腰痛に

腰痛の種類と炎症には深い関係があります。
慢性炎症が腰痛を悪化させるメカニズム
炎症性サイトカインという言葉を聞いたことがありますか?
免疫細胞などから分泌され、炎症反応を促進する働きを持つたんぱく質の事です。
これが過剰に分泌されると「サイトカインストーム」という免疫の暴走状態を引き起こすのです。このことで自己免疫疾患や感染症の重症化につながってしまうます。代表的な炎症性サイトカインにはTNF-α、IL‐1、IL-6などがあります。
①炎症性サイトカインの影響
炎症が長引くと TNF-αやIL-6などの炎症性サイトカインが増加➡神経過敏➡痛み感じやすくなる
②血流の低下
炎症が長引くことで血管にダメージを受け、筋肉や組織に栄養が届かなくなる➡慢性的な痛みへ
③自己免疫の感与
免疫系が誤作動して関節や人靭帯に炎症を引き起こす
炎症が起こることで、サイトカインが増加し、神経は過敏になり、痛みを感じやすくなる。すると、血流は痛みや神経刺激で低下して低下してしまう。血流がうまく働かないことで免疫は低下して誤作動も起こす。これが悪のスパイラルとなって、また痛みを起こし炎症性サイトカインがさらに暴走してしまう……
本当に悪循環ですね。
慢性炎症とコロナ後遺症の関係の論文を紹介
この炎症の大きな引き金となったのが、コロナ後遺症という話は聞いたことがありますか?
これは多くの論文で検証されています。
その幾つかをご紹介します。
- Swank et al., 2023, Clinical Infectious Diseases
「PASC患者で、診断後最大12か月まで循環血中にスパイク抗原を検出」
要約:ウイルス関連抗原の持続は、低レベルの“持続抗原刺激”→“慢性炎症”を駆動し得る機序の一つ
2.2024, JACC: Advances(循環器レビュー)
「内皮機能障害が急性期〜長期の合併症の機序的中核」
- 炎症・線維化・血管(微小循環)マーカーは、後遺症の重症度や持続と相関しうる

3.日本血栓止血学会誌『Long COVIDと神経症状』
(2022年)
- Long COVID(後遺症)の神経症状と炎症について整理。
“brain fog” などの症状と、全身炎症や慢性炎症との関係に言及している
改善策
さあ、ここからどうすればいいのか?
これまで多くの慢性炎症の患者様を診てきて大きく3つを提案します。
問題を認識する
まず、残念ながら自分が炎症していると自覚がある人はほとんどいません。
ですので、当院では慢性炎症のチェックシートを行って頂き、ご自身の炎症状態を確認して頂いております。
例えば
☐関節の痛みがある
☐疲れやすい
☐睡眠障害がある
☐落ち込みやすい
☐目が痛い
□太りやすい
など
コロナ後遺症は約100の項目
炎症シートは約50の項目があります。
生活習慣の問題

当院では生活改善のために環境も含めてアドバイスをしています。
身体にいいというたくさんの情報がある中で、あなたの体に最も必要なものは何でしょうか?最も足りてないものは何でしょうか?そこを補わなければ、身体の問題は解決しません!
ここそれぞれに、栄養・運動・環境の問題は違いっています。評価してバランスを整える必要があるのです。
- 食事の改善
〇炎症を抑えるために
油ものやお肉、甘いものを控える必要があります。もちろんお酒やたばこもです。
本当に暑い夏が続いていますが、冷たいものや食べ物も炎症の引き金になります。
〇慢性炎症を抑える食事
オメガ3・ポリフェノール・ビタミンB(鮭・キノコ・玄米やキヌアなど)を積極的にとることで、炎症の状態を抑えることができます。
〇抗酸化作用のある食事
また、身体のさびを抑えて良質な栄養となるものとして、トマト・ナッツ・アボガドなどがあります。積極的に摂取するとよいでしょう。
- 運動

毎日の散歩40~50分 又はジョギング30分はとても効果的です。
身体が硬い方はまずは、ストレッチからやる方がよいでしょう。
当院でしか学べない 炎症を抑える『棒体操』というものがあります。たった10分の運動で60分くらい運動した効果と同じぐらいの効果が期待できます。
また、ストレス改善のためのお勧めなのが」
週に2~3回くらいの半身浴 です。20分くらいお湯につかることが良いとされています。
- 瞑想
瞑想については自律神経を安定させて、副交感神経の働きを活発にするという効果があります。いまは、多くの企業や学校でも健康やパフォーマンスの向上を目的に取り入れています。
当院でも積極的に取り入れることで、多くの効果が出ています。
日光を浴びることは、ストレス解消だけでなく、体内の栄養をしっかり体の中に吸収するうえでとても大切なことです。
- 日光を浴びる事
太陽を浴びることでセロトニンという幸せホルモンが分泌され、心の安定や自立神経が整い睡眠の質やストレス解消ができます。また、太陽にあたることで体内でビタミンDを生成することができると言われています。
太陽を浴びることの恩恵は、まだまだたくさんありそうですね。
継続すること
慢性的に炎症した身体は急に変化することは難しいので、継続的なケアが必要になります。生活習慣の改善は1人だと挫折してしまう人がほとんどです。一緒に行うことで、継続は可能になり、最新の情報も入ります。
※別の方法として、高濃度ビタミンCの点滴で一時的にはよくなることが有りますが、依存しないようにしましょう。
まとめ
炎症には急性炎症と慢性炎症の2種類があります。
急性炎症は感染や外傷などに対する短期的な防御反応で、虫刺されや風邪などが代表例です。一方、慢性炎症は数週間から数ヶ月以上続き、自己免疫疾患や生活習慣病、ストレスなどが原因となり、関節リウマチや動脈硬化、アルツハイマー型認知症、コロナ後遺症などが関連します。
慢性炎症が続くと炎症性サイトカインが過剰に分泌され、神経が過敏になり痛みを感じやすくなるほか、血流低下や免疫の誤作動が起こり、悪循環に陥ります。
特にコロナ後遺症では、長期にわたる抗原刺激が慢性炎症を引き起こす可能性が複数の研究で示されています。
改善には、自分の炎症状態を知ること、食事や運動、環境の見直し、瞑想や日光浴などによる自律神経の安定が重要です。